シックハウス・アレルギーの基礎知識

具体的にシックハウスが引き起こす症状にはどのようなものがあるのでしょうか？
代表的な症状としては、呼吸器障害・中枢神経障害・はきけ・頭痛・めまいです。

これは、建材や家具などから放散されるホルムアルデヒドやトルエン、キシレンなどの有害な化学物質（揮発性有機化合物＝VOC（Volatile Organic Compounds））が原因です。
VOCは、住宅を建てる時に使われる接着剤、防腐剤、塗料等に含まれている事が多いです。
揮発性有機化合物という名前が示す通り、揮発性なので常温であっても気化し続け、室内の空気を汚し続けます。

その他にも人間の神経や精神にも影響を与え、様々な健康被害を引き起こします。

・原因はわからないが体調が悪い
・何故かストレスがたまる
・食欲不振

このような症状が挙げられますが、これだけではまさかシックハウスが原因とは考えつかないですよね。
シックハウスが原因かどうかを判断する方法として、家から離れると各症状が和らぐといった場合には、シックハウスを疑っても良いかもしれません。

シックハウス・アレルギーへの対策は、大きく分けて３つあります。

シックハウスを引き起こす要因を取り替える

最も根本的な方法が、内装に使われている建材を見直し、シックハウスの原因となる物質を放散している材料を取り替える事です。
平成15年に、シックハウスの原因となるホルムアルデヒドの住宅への使用が規制されました。
規制前は最高ランクがF☆☆☆でしたが、規制後はF☆☆☆☆となっています。

そのため、平成15年以前に住まいを建てたという場合は、建材を見直すだけでも症状が緩和される可能性があります。
ただし、F☆☆☆☆でもホルムアルデヒドの放散が0という事ではないので注意しましょう。

シックハウスを引き起こす要因を排除する

上記では、シックハウスを引き起こす要因を取り替えるという方法をご紹介しましたが、それだけでは要因が0になる訳ではありません。
要因を排除する効果的な方法として、一番は換気です。

空気清浄機などで24時間空気をキレイに保つ事が有効ですが、窓を開けて外の空気を取り込むだけでも効果はあります。

シックハウスに強い生活環境を整える

一度体内にシックハウスの原因物質が入ったからといって、取り除けないという事ではありません。
体内で分解、解毒され、最終的には汗や尿によって体外へと排出されます。

しかし、現代の日本の生活環境では、排出されるよりも体内に溜まる量の方が多くなりがちです。
また、ストレスも自律神経を乱し、発汗機能を低下させてしまうので、排出量の低下へ繋がります。

適度な運動やストレスの軽減による発汗を促し、食生活などの生活環境を整える事も、シックハウスへの対策へ繋がるのです。